ふくしの仕事ガイドブック2023
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福祉の職場が求めている理想の人とは福祉の仕事は、職員・他機関・家族などのサービスを利用する方と関わるすべての人や機関との連携を図りながら、その方が安心して暮らせるよう支援することを目的としています。サービス利用者の困難や課題を解決するにあたって重要なのは、信頼関係です。信頼関係を築けなければ問題の把握が的確にできず、解決には至りません。したがって、福祉サービスを提供する職員には、知識や技術に合わせて“信頼できる人間性”が求められます。また、言われたことや決められたことをただやるということではなく、“相手を思いやり大切にするあたたかい心”を持って援助にあたることが重要といえるでしょう。求められる理想の人としては・・・〇心も体も健康 〇笑顔、素直、謙虚〇誠実、前向きで自分を磨ける(努力する人、向上心がある人)福祉の仕事は「人の人生に寄り添い支える仕事」という点から、支援をしている側である職員が利用者の方に対して感謝の気持ちを持ったり感動させてもらったりすることが多くあります。そしてそれがやりがいにつながり、自分自身を成長させてくれます。人と人のつながりを大切にした仕事をしたいという気持ちのある方、そのやる気で地域社会を支えていきましょう。職員の募集福祉の仕事の職員募集の方法は、①定期採用、②欠員募集、③新規施設開設・新規事業の開始に伴う募集があります。毎年定期的に募集・採用する①定期採用は、大規模法人を中心に福祉の分野でも最近増えています。とはいっても、一般企業に比べると少ないのが特徴で、年度途中の求人である②欠員募集や③新規の施設開設・新規事業の開始に伴う募集が多いのが実情です。いずれにしても、一般企業と採用活動のスケジュールが違うことで、また福祉の施設・事業所の種類や規模によっても募集・採用の時期等が異なっており、まずは福祉施設・事業所の採用活動の特徴をよく理解した上で、就職活動を始めることが大切です。集めた情報を整理し、仕事内容や給与、勤務条件など気になる点を検討し、応募先を決めていきましょう。求人票に記載されている内容は、無駄な情報はひとつもありません。就職してから「こんなはずじゃなかった」ということがないように、疑問や不明な点は解決しておきましょう。事業所見学や職場体験等に参加して、職場の雰囲気をつかむことも有効な手段です。採用選考の傾向福祉の仕事は、対人関係の比重が非常に大きいため、選考方法もその点を反映して面接に大きなウエイトがかけられています。(中央福祉人材センターの調査結果より)また、「書類選考」も多くの施設で行われています。応募者が多数見込まれるところでは、一般教養や専門知識を問う「筆記試験」を行い、その合格者に「作文・小論文試験」や「面接試験」による選考を行うといった2段階の選考も行われています。保育所では、「実技試験」を行うところも多いようです。選考の際には、「仕事に対する熱意や意欲」と「資格や技能」が重視されますが、「福祉に対してどのような考え方を持っているか」「社会人としての一般常識」など人物・適正などの評価が総合的に行われます。就職ガイド就職ガイド

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